前代未聞のトンチキ展開がクセになる…ホラーなんだけど全然怖くないホラー『 “それ” がいる森』

ジャパニーズ・ホラー界の巨匠として知られる、中田秀夫監督。『リング』『事故物件 恐い間取り』など、数々の恐怖作品を生み出してきました。

 

そんな中田監督が2022年に製作した映画『 “それ” がいる森』。

 

得体の知れない “それ” に振り回され、安全を脅かされる住人たち。 “それ” とはいったい何なのかーーー。

 

田舎町でひとり農業に励む主人公。ある日突然、別れて暮らす小学生の息子がやってきて、しばらく一緒に暮らすことになります。

ちょうどそのころ、近くの森で不可解な怪奇現象が立て続けに発生していました。町でも、住人の不審死や失踪が後を絶たず、主人公も息子も不安を覚える日々。

 

そんなある日のこと、主人公と息子がついに “それ” と対峙してしまうのです。

 

ゾンビに幽霊、ヒトコワ系。ガチで怖い作品も大好物ですが、同じくらい愛してやまないのが「B級」もしくは「トンチキ系」。怖いというよりもまず「なんだこりゃ(笑)」と笑顔になってしまう作品には、抗えない魅力があるものです。

 

『 “それ” がいる森』も、まさしくこのタイプ。

ジャパニーズ・ホラーというジャンルには属しているものの、内容は「超変化球」。ツッコミどころ満載の娯楽系ホラーで、間違いなく夜中にトイレに行けなくなるような作品ではないです。余裕で行けます。悪夢も見ないしシャンプーもできます。

 

ガチホラーを期待すると肩透かしを食らいますが、トンチキ系と思って鑑賞すれば面白い。そして不思議とクセになる……!

 

正直、中田監督の真意ははかりかねますが、今後はこういうトンチキ系も製作していくという意思表示なのでしょうか。

とにもかくにも、「トンチキ系ホラーがツボ」という人には高確率でハマると思います。怖いのが苦手なホラー初心者も、安心して楽しめる作品!